プロフィール
平野 寿輝さん(ひらの としてる)
「好きな仕事ならきつくても頑張れる!」高校卒業と同時に建設会社「株式会社センダ」に入社し、
大工として日々研鑽を積み重ねている平野寿輝さん。
フェアスタートとの出会いや大工としての生活を伺いました。
フェアスタートとの出会い
――フェアスタートとの出会いは?
フェアスタートと接点ができたのは、児童養護施設にいた中学生の頃です。
フェアスタート主催の会社見学ツアーに参加した時に代表の永岡さんと初めて会って、そこからちょくちょく会うようになりました。
職人の世界へ
――就職後はどのようにして大工の仕事を覚えていったのですか?
高校卒業後は3日間ほど遊んですぐにセンダの寮に入って、大工の仕事を始めました。
当然最初はわからないので、親方についていろいろと教えてもらいながら仕事を覚えていきました。
とはいえ職人の世界なので、手取り足取り教えてくれるということはありません。
現場全体を見て、誰がどういう動きをしているかを把握。
それぞれ親方の作業を観察し、どのように作っているかを学びます。
そして見よう見真似でやってみて、わからないところはその都度「ここはどうやってやるのですか?」と聞きながらやるという感じで1つひとつの作業を覚えていきました。
――具体的な作業は?
ボード張り、窓・ドア枠の取付、フローリング張り、家具の組み立て設置など様々です。
クロス張り、電気回り、水回り以外の作業はほぼ全部やります。
――仕事のやりがい、魅力は?
やっぱり自分が関わった仕事が目に見える形になることですね。
完成した建物を見るたびに、「俺、これを造ったんだな」と思えるというのはうれしいことですよ。
それがどんどん増えるのがまたうれしいですよね。
あと、完成した際にお客様の笑顔が見れて、とても嬉しい気持ちになります。
今後の目標
――今後の目標は?
今は大工としてもっと技術を身に着けて成長したいという気持ちが強いので、仕事に全力で集中してます。
そして目標は小学生の時と同じく、自分の手で自分の家を建てること。まだまだ先の話ですけどね。
30代後半から40代前半くらいまでには建てたいですね。そのために修行しているんです。
――施設で生活している後輩たちへのメッセージをお願いします。
まずは施設を出る前に、自分に合った、やりたい仕事を見つけてほしいですね。
やりたい仕事なら多少のつらいことも我慢できますから。
でもいくら好きな仕事とはいえ、仕事ばかりの毎日では心が荒んでくるので、仕事のほかに楽しみを見つけること。
例えば僕のように毎週日曜日に友達と遊ぶ約束を入れると、そのために頑張ろうと思えます。
先に楽しみをつくると毎日の仕事に張りが出るし、仕事にも身が入るからおすすめですよ。
本当に辞めたいとなった時には一旦誰かに相談してみるのもいいですね。
自分にとって信頼できる人にでも。僕も辞めたいとは思ってはないですけど、そういう信頼できる人は沢山います。
だから信頼できる人をつくっておくことも大事ですよ。