プロフィール

山下亮輝さん(やました りょうき)

箱根湯本の駅から送迎バスで10分。
美しい山並みを望む旅館、「豊栄荘」に2016年4月に入社し、フロントマンとしてお客様を迎える山下亮輝さん。
まっすぐに前を見すえる20歳の素顔とは。

旅館業の一日

――いまの仕事内容を教えてください。

主にフロントの仕事です。お客様のお出迎えから、チェックイン、チェックアウト業務を主体にしています。それと、お客様のお部屋の冷蔵庫の飲料やアメニティー、自動販売機の在庫管理から、仕入れ・発注全体を行っています。

海外からの宿泊客とのコミュニケーション

――海外からのお客様も多いと伺いましたが、英語で対応するのですか。

そうですね。入社してすぐは、何言ってるか分からなくて本当にダメだったんですけど(笑)
平日は海外からのお客様が多いので、毎日少しずつ聞きながら、ちょっとずつ実践して慣れていって。
今は、業務のことなら会話はできるようになりました。
たまに仲居の人から、「お客様が何言ってるか分からないんだけど」と言われてお部屋に伺ったりもします。

 

――英語でのコミュニケーションには抵抗はありませんか?

最初はすごく嫌でした(笑) でも今はもう、自分がやらないとお客様に迷惑をかけてしまうので。
逆に、海外のお客様にはフレンドリーな方が多いので、最近はコミュニケーションが楽しくなってきました。

 

調理の専門学校進学の夢から一転

――卒業後の進路は、最初から就職で考えていたのですか。

いえ、最初はそうではないんです。
高1の時にイタリアンの店でバイトしていて、料理が楽しかったので、調理系に進みたいと思ったんです。
それで、すごく行きたい調理系の専門学校があって、ほとんど毎週パンやお菓子の体験実習に通いました。
楽しいし、研修旅行はパリだし、そこで2年間しっかり勉強して将来的にそういう方向に進みたいと思っていたんですけど、最後、どうしても金額面で難しくて……。
調理系の専門学校は学費が高くて、無理だと。
自分はその1校に決めてしまっていて、他校の入試の申込み時期も過ぎてしまっていたので、就職して、もう一度考え直してもいいかと、就職の方向に切り替えました。

――入社して、自分が変わったと思うことはありますか

自分の中で選択肢が増えました。
今までは、専門学校もそうですけど、自分がこれと決めたら一直線になるタイプだったんですけど、今はいろんな道があるということを考えます。
自分自身、まだまだここでもっとやれることがあるんじゃないかと模索し続けています。

――もう少しこうしたい、ということはありますか。

いろいろ挑戦したいと思っているので、しっかりここで勉強して、いつかは海外で働いてみたいという気持ちもあります。
ここで海外からのお客さんと接しているのも大きいですね。
本当に挑戦ですけど。嫌になって辞めることはしたくないんです。
仮にここを離れるとしても、その時は、次へのステップアップとしてポジティブにいきたいですね。